ブランドの名前や、商品の名前を考えることも多いのですが、アンケートも取ったりします。
しかし、参考にはするけれど、その通りにはしない。というのが常です。
アンケートというのは取り方が非常に難しいものです。
まず商品のパッケージやロゴも決まっていない段階でネーミングを考えることが多いと思いますが、
その段階で決まったネーミングが、その後どういった形で着地するのか想像しつつ判断しなければなりません。
しかし、その時点ではデザインがないので、文字だけで判断してしまいます。
デザインがどうなるかで、名前の印象は大きく変わります。
以前、1/6 fabric(ロクブンノイチファブリック)のネーミングを決める前に、アンケートをとりました。
その時に、ダントツに多かったのが、湖布(コフ)です。
意味や言っていることは近いですが、与える印象と、テイストの方向性は全く違います。
アンケートでやると、どうしても言語的判断をしがちなのでこうなります。
大学の論文やレポートなどでは、「アンケートを取って多かったので決めました」というのが正論になってしまっています。
これが大きな失敗を生むことが多々あるわけです。
だったらアンケート取らなければ良いじゃないか?
これもまた危険なのです。
自分というものを客観視するために、アンケート結果も見て、その上で検討する。
「アンケートは参考にはするけれど、それが全てではない。」
遠くから引いて見る客観性と、今後どうなるかを見通す想像力。
デザインも同時に想像しつつ進めること。
これがビジネスを成功させるデザインには重要だと思います。